2019年、(一社)日本造園建設業協会埼玉県支部・(一社)埼玉県造園業協会より命をうけ、長野県松本市で開催された信州花フェスタ2019にて作庭しました。
設計プレゼンから始まり、緑化資材の調達物をピストン輸送し、現地に泊まり込んですべて私たちの手で造りあげました。
おかげさまで、金賞と(一社)ランドスケープコンサルタンツ協会会長賞を受賞いたしました。
プランニング

2018年11月初旬に開催された、庭園出展コンテストの『信州の庭(作品面積20~40㎡)』のデザイン説明会の広範にわたる意図を汲むべく、設計と施工の複数名で検討した結果、埼玉県に本拠を構える私たちにとって、開催地 長野を思い浮かべるのは、関越道~上信越道からの玄関口「軽井沢」なので、それを題材にしようと決めました。
プランは「軽井沢の別荘地にあるロッジから眺めた庭」を基本プランとしました。割り当てられた区画も、背景にやまびこドームがそびえ、それを浅間山に見立てました。(実は、このプランと並行して「菅平プラン」もありましたが、社内コンペで「軽井沢」に決まりました。)
12月中には細部設計もまとまり、年を跨いだ2019年1月12日に主催者側に設計図を提出することができました。
出展者PRプレート原稿提出

施工の前段として、出展作品の袂に設置される「PRプレートの原稿提出」期日が1月30日とあり、依頼主である(一社)日本造園建設業協会埼玉県支部ならびに(一社)埼玉県造園業協会に文章の添削をお願いしました。
当初、タイトルは「旧軽LODGEへの誘い(さそい)」としておりましたが、協会専務理事の「”誘い”は”いざない”とルビをふりましょう!」との鶴の一声にて、PRプレートが洗練された表現になりました。
第1期工事







工事の実施日には指定があり、2019年3月25日から3月29日の5日間が第1期工事期間となりました。
第1期工事として、掘削から石組み、デッキ、外柵などを施工しました。
資材は浅間石を除いてはすべて埼玉からピストン輸送にて搬入しました。バックヤードが無いので、数日にわたってトラックの荷台がバックヤード化しました。
また、図面寸法は間口6m奥行き6mでしたが、現地での周辺環境や見栄えを考慮して、奥の1面を幅5mに縮小したりフェンスを奥に行くにしたがって寸法を切り詰めたりなど、現地では技術者の工夫をアレンジして狭いながらも奥行き感を出しました。
周囲区画との資材搬入順序調整や、工事車両の入場制限などはありましたが、主催者のコーディネーターの方による調整により、なんとか第1期の期限内に収めることができました。
第2期工事





2期工事の指定期間は、第1期よりもタイトなスケジュールの4月8日・9日の2日間でした。
事前に案内はありましたので、いかに2日間で「見られる作品」にするかの事前準備や配員管理に注力しました。
樹木は第1期同様に埼玉からのピストン輸送中心でしたが、一部の樹木や草本類は長野県生産品を用いました。特に山野草の選択では軽井沢町の町花「サクラソウ」を用い、ほかにはシラネアオイ・クリンソウなどを織り交ぜました。第1期工事期間中に松本市内の植木農家さんで見つけたアズキナシを配置する「現場合わせ」も行いました。
スギコケの活着にいささかの不安はありましたが、第2期工事も無事に2日間で完成することができました。
仕上げ~開会・会期中の維持管理




2019年4月20日、オープンを前にした最後の作業許可日があり、地被類の補植や潅水をおこないました。
4月25日から6月16日までの会期中は、週に2回ほど潅水や樹木の手入れをしましたが、1本だけ枯損が生じたので許可の下りる早朝のごく限られた時間で植替え作業を行いました。
会期中に次々と花を咲かせてくれたそれぞれの樹木には、作品に色どりを添えてくれて、来場者の目に触れていただくことができました。
エピローグ





オープン直前の4月22日、コンテスト審査が行われました。
50の出展作品のなかから10作品が金賞、21作品が銀賞、17作品が銅賞を受賞され、そのなかで「旧軽LODGEへの誘い」が金賞ならびにランドスケープコンサルタンツ協会会長賞の栄に浴することができました。
会期が無事に終了した翌日の6月17日と18日で全ての資材をトラックに積み込み、当初の平たん地に現状復旧しましたので、とても作品の余韻にひたることなどはできませんでした。
後日、大門造園が加盟し今回の機会を与えていただいた(一社)日本造園建設業協会埼玉県支部ならびに(一社)埼玉県造園業協会より感謝状を賜りました。大門造園としても、このような貴重な体験をさせていただけたことに感謝しております。
この投稿は、会社としても仮に他の機会があった場合、参考の一助になればとの思いで記録として残す意図で長文になりましたが、皆様にはここまで御目通しいただきましたことに感謝申し上げます。
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